主なUFO事件


◎ アイルランド上空UFO事件 (2018年11月9日 – アイルランド) ◎

『右に曲がった。上昇した。2個の光体!!』
 2018年11月9日朝、アイルランド ケリー州上空で3機の航空機(英ブリティッシュ・エアウェイズBA94便、 英ヴァージンアトランティック航空VS76便、ノルウェーエアシャトル1768便)のパイロットが、非常に明るく輝き高速で移動する物体を目撃し、アイルランド・シャノン航空管制官に相次いで問い合わせるという特異な事件が発生した。
本事件は、英高級紙「The Guardian」やアイルランドの「The Irish Times」「The Irish Examiner」など各地方紙が報じ、アイルランド航空局(IAA)が事件について調査中であることをコメントした。
航空機情報サイト「Airlive」では、遭遇時のパイロットと航空管制官の実際の交信記録(Audio records)を公開した。
さらに、英BBC、アメリカCNN・CNBCなどの大手メディアをはじめカナダ・ニュージーランドなど世界各国で稀にみる早さで事件を大々的に報じた事からも、本事件への関心の高さが伺える。
11月12日付けローカル紙「The Irish Examiner」では、航空ジャーナリストのジェリー・バーン氏が低い軌道で大気圏に突入する隕石の可能性に言及したが、果たしてその可能性はあるのだろうか?
本事件の目撃物体の正体を明らかにするべく、関係資料を集め、それを精査した。
以下、3機のパイロットと航空管制官との実際の交信記録(英文)、及びその和訳である。

航空機情報サイト「Airlive」の交信記録によると、前頁の交信以前のやり取りも公開されており、2018年11月9日午前6時35分頃、カナダ モントリオール発 イギリス(ロンドン)ヒースロー行 英ブリティッシュ・エアウェイズBA94便(ボーイング787Dreamliner)は、アイルランド南西沖38.900フィートを、マッハ0.84のスピードで飛行中であったが、航空管制官からの指示によりマッハ0.83の飛行速度に切り換え飛行していたという。
本事件の遭遇状況を精査すると以下のようになる。

目撃物体の可能性としては、①人工衛星の残骸・スペースデブリ②火球(含む彗星)の落下③UFO(未確認飛行物体)が考えられる。
人工衛星の残骸やスペースデブリは、様々な軌道上に存在し、地球の重力や希薄大気の抵抗及び寿命、意図的な爆発・破壊、さらに何かとの衝突により落下するが、このとき物体には外力の作用を受けない限りその速さで等速直線運動を続けようとする慣性が働き、同様に、宇宙空間から大気圏に突入する彗星や火球の落下時にも慣性が働く。
しかし、パイロットの交信記録によると、本事件での目撃物体は高速での進路変更を可能とし、それ自体の上昇現象も確認されている。
火球などが高速で大気圏に突入し分裂した際、分裂した破片が軌道に沿うか、或いは地球の重力で下降することはあっても、それが上昇することは不可能なのである。
また、火球特有の隕石雲や衝撃波も報告されていない。
従って、人工衛星やスペースデブリ及び火球などの落下による物体の進路変更や上昇現象であったとは考えられず、目撃された飛行物体そのものに運動能力が備わり、それが知的にコントロールされていたとの見方ができる。
以上の事から、①~③を検討した結果、①②は該当せず、複数のパイロットにより目撃された飛行物体は③UFO(未確認飛行物体)であるとの結論が導き出されたのである。
さらに、パイロットの交信内容からVS76便は2機のUFOと遭遇し、1768便パイロットは「複数」と通信していることから3機以上のUFOと遭遇、BA94便は1機のUFOと遭遇していたと推察された。
また、2018年11月13日付けのIrish Mirror紙では事件翌日地上での目撃撮影も報じている。 過去のサイティングリポート(目撃報告)から、 UFO目撃の多くは、①核実験場及び核施設
(含む核ミサイル基地)②巨石文化系の古代遺跡 ③活断層の多い地殻変動帯で発生していることがわかっているが、アイルランドには多数の巨石遺構が点在している。
アイルランドは、軍の37年にわたる未確認飛行物体に関する報告書を2007年に国防総省が情報公開しており、近年ではこれまで機密扱いのUFO報告書を米・英・仏・ブラジル・チリ・スペインなど次々と開示している。
尚、民間航空機とUFOとの遭遇事件は、2018年2月24日アメリカ・アリゾナ州上空で発生した以来となる。